家族信託も生前贈与も、不動産や財産の名義が子(または孫など)に移る結果は同じですが、その他の面では大きく違います。
どちらが有利か不利かで迷われている方もいらっしゃると思います。
ここでは家族信託と生前贈与の違いについて解説します。
家族信託と生前贈与の違い
家族信託は贈与税が発生しない
家族信託は、親の財産を家族に託し、そこから得られた利益を受益者である親が受けるものです。
家族信託では、委託者と受益者がどちらも同じ人物である以上贈与税はかかりません。
贈与税がかかるケースとしては、受益権を贈与したときや、受益者が委託者と異なるときです。
家族信託で不動産を売却すると、売却代金は信託口座に入金され、受益者である親のために使える金銭となります。
また、受益者が死亡し信託財産が相続されたときには相続税がかかります。
生前贈与は完全な所有権がすぐに移る
生前贈与は、財産の完全な所有権が親から子(または孫など)に移転します。
子は贈与を受けた財産を自由に使い、管理処分も自由です。
ただし、家族信託にくらべて以下の3つの点で税金が不利になります。
- 贈与税がかかる
- 不動産取得税がかかる
- (相続にくらべて贈与は)不動産登録免許税が上がる
生前贈与が良く使われるケースは以下の2つです。
- 子が家を買う資金の一部を親がだすとき
- 孫の教育資金として贈与するとき
暦年贈与はできる?
暦年贈与は、年110万円までは贈与税がかからないことを利用して、毎年110万円を贈与していく相続税対策の方法です。
生前贈与では、贈与契約書と110万円分の不動産持分移転登記をすることで贈与できますが、家族信託では、受益者が利益を得られる権利(=受益権)を110万円分贈与します。
この場合、不動産取得税や不動産登録免許税の点で家族信託のほうが有利になります。
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家族信託で悩んだら専門家に相談
家族信託の契約と運用については、専門家に相談し継続的にフォローをしてもらうことが肝要です。
不動産や非上場株を含む場合には、特に専門的な知見が必要になります。
家族信託、相続で悩んだらこちらにご相談ください。